あーらん ジャーナル

思った事をそのままに

自然育児?予防接種をうけさせるか。

今日、こんな見出しが。

 

予防接種ミス、年2千件超・・・注射器再使用14件 (読売新聞 6月10日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140610-00050098-yom-soci

 

私はケミカルを自称しているし、子供にも定められた予防接種は受けさせています。予防接種は受ける必要があると考えている派です。

 

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一部のごく少数の親を除けば、自分の子供の健康や幸せを願うものでしょう。私も同じです。子供の幸せは私の幸せです。

 

近頃ちまたで噂の自然育児派にとっては、どうやら「予防接種は悪である」というのが定説らしいですが、このニュースを見るや「やっぱり予防接種はよくない」と言った知り合いの自然育児推進派がいたのですが、(いやいや、これは予防接種が悪いんじゃないよ!薬剤が悪いのではなくて、医師そしてきちんと目視で確認しない親が悪いでしょう)とは言えないのが、私のヘタレなところですね。

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自然育児推進派のみなさんが声高に「予防接種は悪だ」と言うので、私も子を持つ親としてそれが本当なのか気にはなるから少し調べて考えてみました。(いや、もうほとんど接種しちゃったけど)、

 

そして、結論としては、やっぱり予防接種は必要派に1票を投じます。

 

1. 人間は集団生活をする

感染症というのは、集団生活をする中での飛沫感染、空気感染、蚊を媒体とした感染など経路は様々です。社会で生きると言う事は、満員電車や飛行機などの乗り物、幼稚園・保育園・学校、会社など、人は集団で生活することです。園や学校に通っていると、例えばお父さんが電車か会社でもらってきたインフルエンザが家族にうつっていて、そのウィルスを保育園に持っていってしまうなんてことは、冬になれば普通にありうることでしょう。

インフルエンザならまだしも、怖い病気を、選択的に接種させないの人の子供が集団の中に持ち込むことも考えられますよね。菌が持ち込まれたら、接種が済んでいるひとはいいのですが、まだ接種が済んでいない子供や、身体の事情(アレルギー等)で接種できない人にうつす危険性があるのでは?と思うのです。

 

そもそも、予防接種の考え方は集団的に病気を予防することだと思います。これは、人間が集団生活をするということに基づいた考え方でしょう。

 

よく引き合いに出されていたのは、アメリカ開拓時代の生活様式を守って暮らすアーミッシュの人々です。電気やガス、車、教育、医療など現代社会のあり方ではなく、独自の生活を独自のコミュニティーで守り続けています。彼らは予防接種を受けていないのに(もしくは接種していないからこそ!)健康であるという論理を自然派の皆さんは持っているらしいのですが、それはアーミッシュアーミッシュコミュニティからほとんど出てこないから可能なのです。病気が持ち込まれたり持ち出されたりする機会が制限されている。アメリカの学校は、指定された予防接種をしていないと籍が置けません。接種しないアーミッシュの子供たちはもちろん学校には行けないのです。(代わりにホームスクールやアーミッシュによるアーミッシュのための学校・寺子屋が、コミュニティの中でなされます)

公共の交通機関だってアーミッシュは使いません。馬車です。私もアメリカに済んでいた事があるので、何度か見かけました。

 

予防接種を受けさせない親とその子供たちが、どこか人里離れた山の中で独自コミュニティを築いて、外界とは極力接触しないのならばいいのです。しかし、日本では予防接種した子もしない子もみんなごちゃまぜで園や学校、交通を利用するのです。

 

こう考えたら、予防接種の必要性は高いと思いませんか?もちろん製薬会社の方もより危険性の低いワクチンの開発に力を注ぐことは期待されますが、問題はそこではなくて「集団生活をするために必要なこと」をしないで(もっと言えば集団内の他の人にとっての迷惑は無視して) 集団生活には参加しようとすることです。

 

だから「自分さえ良ければいい人」なのかな...と警戒していしまいます。

 

2.グローバル社会で生きるため

我が家は子連れで海外旅行も行きますし、海外からのお客様もお迎えします。子供が広く世界に目を向けてくれたら、彼の視野も楽しみも広がってとてもよいと思っています。海外の大学に行きたいと言うかもしれない。海外出張や駐在だってあるかもしれない。あちこち旅行に行きたいかもしれない。

 

自分が日本から出て行くだけではなく、国境間の壁がなくなって沢山の外国人が日本を訪れるようになりました。東京にいれば外国人は普通に見ます。これから移民政策を拡充していくということなので、どんどん外国人が日本にやってくるのです。

 

日本は島国ですから、海外からウィルスが持ち込まれるという危機感が低いかもしれませんが、世界の大半は陸続きですので、人が移動すればウィルスも細菌も移動し、国境を越えて感染する可能性があるものです。

 

先日、こんなニュースがありました。オハイオアーミッシュの間でポリオが発生し蔓延しているというニュースです。

Ohio Measles Outbreak Is Biggest in U.S Since 1996 (2014 May 13, NBC News)

http://www.nbcnews.com/health/health-news/ohio-measles-outbreak-biggest-u-s-1996-n103581

 

どうやら宗教的ミッションと台風被害への援助のためにフィリピンに渡ったワクチン未接種のアーミッシュがアメリカに持ち込んだようです。フィリピンで感染したのか、道中で感染したのか分かりませんが...ポリオがアーミッシュの間で爆発的に猛威をふるうことは、しらべると何度かあったようです。全開は1996年のようですね。(このようなことがあって、アーミッシュでも予防接種を受ける人も割といるみたいです)

 

私は海外旅行も大好きですし、また海外に住むチャンスがあったらいいなーと思うので、積極的に海外に行きたいし、子供も連れて行きたいです。予防接種を受けさせない皆さんは、海外旅行にいかないつもりなのでしょうか?行かないならそれはそれで結構ですが、国境を越えた人の移動が盛んな現在、病気が海を渡って日本にやってくることも考えておいたほうがよさそうですよ。

 

3. 自然派は「自然」を本当に受入れているのか?

「自然」とは、弱肉強食、身体の強い者、環境に適応できたものが生き残る世界です。身体の弱い動物の子、病気にかかってしまった子は親に捨てられます。強い子だけが生き残る。それが「自然」です。

 

言うなれば、予防接種は「自然」に逆らおうとするものなのです。人口が爆発的に増えているヒトという生き物は、自然淘汰に逆らって生きています。

 

「自然」に従うのは結構だけれども、もし本当に予防接種していなかった自分の子が、接種していれば防げた病気にかかって命を落としたり重篤な状態になってしまったら...わたしは、「それが自然なのだ」なんて開きなおることはできません。どんな手を使ってでも助けてくださいと、お医者さんに泣きつくでしょう。

 

予防接種は高い確率で病気を防げるのだから、受けない理由は、私にとってはありません。

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もちろん予防接種が原因で命を落としたり障がいを負ってしまった子供たちがいるのは理解しています。だから、予防接種の副作用を心配する気持ちも分かります。もちろん、私だって副作用は心配なのです。

 

ですので、健康状態がすこぶる!いいときに、就学前に受けられるものは就学前に終わるよう、そしてなるべく身体が強くなってから(つまり年齢がなるべく上になってから)接種するようにスケジューリングしました。(もちろん一部の「なるべく早く受けるべき」予防接種を除いて、ですが。) 

 

 これ、自然育児派の知り合いに勧められました。図書館行ったら見て見る予定です。

予防接種へ行く前に―受けるこどもの側にたって

予防接種へ行く前に―受けるこどもの側にたって

 

あでゅー!